医療の進歩による疾病構造の変化:胃潰瘍は約20年で70%減少

  • 2016.08.29 Monday
  • 14:03
医療の進歩は疾病構造を変化させます。
3年毎に実施される厚生労働省の患者調査データより、ある程度の患者(10万人以上)が存在する疾患で平成8年から平成26年にかけて患者数が大きく減少した疾患は胃潰瘍、C型肝炎、白内障、胃癌、胃炎/十二指腸炎で、特に胃潰瘍は平成8年のおよそ90万人から平成26年では30万人弱まで減少し、減少率は-70%になります(図)。

胃潰瘍、胃炎/十二指腸炎、胃癌が減少した要因としてはH. ピロリーの除菌治療の普及が大きいと推定されます。また、特に減少率の大きい胃潰瘍の減少要因としては除菌治療に加えて、低用量アスピリンやNSAID潰瘍の予防に向けたPPI投与の普及などが考えられます。

C型肝炎については、多くの感染経路が過去の血液製剤や注射針の複数回使用によるものなので、これらのリスクマネジメントを考慮した製剤及び治療の進歩による減少と思われます。また、白内障の手術数は過去20年で4倍以上に増加しているとされ、手術を含む治療が患者数減少に寄与していると推測されます。

医療の進歩による疾病構造の変化は長期的なスパンでみるとよくわかります。昔は虫垂炎の破裂による腹膜炎で亡くなる人が少なくなかった時代があることを考えると、やはり医療の進歩は重要ですね。

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